【亜州ビジネス編集部】江蘇省の南京禄口国際空港を発端とし、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大している。同空港を発端とする感染者数は、20〜25日に5省8都市の98人に上った。環球網など現地メディアが26日伝えた。

　同空港では今月20日、職員に対する20〜25日のPCR検査で9人の感染が判明。南京市政府の発表によると、25日の同市新規感染者は38人だった。うち30人は隔離中に見つかり、8人は無症状感染から発症に転じた。

　南京市以外では、遼寧省瀋陽市、安徽省馬鞍山市、蕪湖市、広東省中山市など7都市で感染者が確認されている。いずれも同空港の関係者で、空港ビルや機内の清掃員、航空会社の地上勤務員だった。同空港は中国主要空港の一つで、2020年の旅客数は全国12位だった。

　専門家によると、同空港への新型コロナウイルスの流入経路はなお調査中。冷凍食品や旅客を通じて、海外から持ち込まれた可能性があるという。専門家は「新型コロナの感染拡大は、完全に抑え込まれた訳でない。油断しないようにする必要がある」と指摘した。

　中国全体では25日に確認された新規コロナ感染者が76人に達し、1月末以降で最多となっている。


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