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  ニュース     2020/10/29 19:59

IC製造装置ASMが7〜9月期に4%増益、売り上げは自社予想と一致 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】半導体パッケージング・テスティング機器大手のASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)は29日、2020年第3四半期(7〜9月)の業績を発表し、純利益が前年同期比3.8%増の2億3184万香港ドル(約30億円、希薄化後EPS:0.57香港ドル)に伸びたと報告した。売上高は2.6%増の42億6777万香港ドル、米ドル建てで5億5100万米ドル。自社予想(4億8000万〜5億6000万米ドル)の上限に近い着地となった。
 新型コロナウイルス流行を背景としたテレワークの普及が追い風。パソコンやネットワーク設備の需要が拡大する中、半導体業界にも恩恵が及んでいる。第5世代(5G)移動通信ネットワークの整備が進んでいることもプラス要因だ。新規受注は12.4%増の45億1920万香港ドルに膨らんでいる。
 ただ、相対的に利幅の薄い事業の売上構成比が拡大したことで、全体の粗利益率は32.9%(↓1.8ポイント)に低下した。
 1〜9月期の累計では、売上高が4.7%増の119億6931万香港ドル、純利益が54.2%増の6億2121万香港ドル(希薄化後EPS:1.52香港ドル)に伸びている。粗利益率は33.9%だった。
 第4四半期(10〜12月)の売上高について、会社側は5億3000万〜5億9000万米ドルを予想。世界各地での5Gインフラ整備が追い風になるとみている。
 同社はオランダの半導体製造装置大手ASMインターナショナルの傘下。半導体加工に必要な機材設備や原材料の生産を手がける。研究開発センターは香港とシンガポール、四川省に設置。主要販売先は中国本土だが、アジアや欧米などにも出荷する。エリア別の売上構成比は、中国本土44.0%、欧州12.6%、台湾8.6%、米州8.4%、香港6.5%など(20年6月中間期)。


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