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  ニュース     2021/05/06 19:00

新疆問題で国産スポーツ用品好調、「中国李寧」4月販売9倍に 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】新疆ウイグル自治区での強制労働問題に懸念を表明したナイキやアディダスなど、国際的なスポーツ用品ブランドへの反発が高まる中国で、李寧(リーニン:2331/HK)をはじめとする国産ブランドの人気が急速に高まっている。クレディ・スイスの最新リポートによると、オンラインモール「天猫(Tモール)」では、李寧が手掛けるモード系ライン「中国李寧」ブランドの4月売上高が前年同月比で815%増加。ほか安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)も同51.2%の売り上げ増を確保したという。一方、ナイキは57.5%減、アディダスは79.3%減と明暗を分けた。香港メディアが6日伝えた。
 5月3日までの週間データでも、「中国李寧」の売上高が前年同期比で419%増と高い伸びを維持している。安踏は46.3%増、特歩国際HD(エクステップ・インターナショナル:1368/HK)は29.3%増となった。同じ期間にナイキ、アディダスもそれぞれ24.8%増、33.6%増を確保したが、クレディ・スイスは「足元の低調から完全に抜け出したと断定するのは時期尚早」とし、向こう数週間のデータに注視する必要があると指摘している。
 なお、李寧の「中国李寧」ブランドは、漢字のロゴなどを使った同社オリジナルのモード系ライン。中国の伝統的な要素と、現代のトレンドを組み合わせた「国潮(グオチャオ)」の代表格だ。長らく「海外ブランドの模倣」との印象が強かった李寧だが、この「中国李寧」を投入することでブランドイメージを刷新。2019年8月には、パリ・コレクションへのデビューを果たしている。


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