詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2021/08/12 19:00

中国:「肺炭疽」患者1人、北京市で確認 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】北京市で「肺炭疽」の患者1人が確認された。河北省承徳市の囲場満族蒙古族自治県で牛や羊、それを利用した製品に接触していたという。患者は発病4日後、救急車で北京に搬送された。病院で現在、隔離治療を受けている。北京市疾病予防控制中心が9日に発表した。

 中国では散発的ながら肺炭疽感染例が報告されている。新中国の発足初期、各地で大流行がみられた。1950年には3000人以上が犠牲となり、家畜数千頭が死亡している。2006年以降、中国の症例は毎年500人を下回るようになった。2020年には全国で224人が発病している。

 炭疽菌によって発症する炭疽症は、世界各地に存在する人獣共通感染症。外部環境の変化に適用し、芽胞の状態で何十年も生き続ける。感染すると皮膚に黒いかさぶた(瘡蓋)状のものが現れ、皮膚炭疽症となる。潜伏期間は1〜7日。未治療の場合の致死率は10〜20%とされる。肺に吸入された場合は、高熱や咳、膿や血痰などの諸症状が出るという。呼吸困難の肺炭疽症となる。未治療時の致死率は9割を超過。食物とともに口から入ると腸炭疽症になる恐れがある。この場合の致死率は最大50%とされる。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース