ニュース 2021/08/12 19:00
中国:「肺炭疽」患者1人、北京市で確認 
リスク管理・社会
中国では散発的ながら肺炭疽感染例が報告されている。新中国の発足初期、各地で大流行がみられた。1950年には3000人以上が犠牲となり、家畜数千頭が死亡している。2006年以降、中国の症例は毎年500人を下回るようになった。2020年には全国で224人が発病している。
炭疽菌によって発症する炭疽症は、世界各地に存在する人獣共通感染症。外部環境の変化に適用し、芽胞の状態で何十年も生き続ける。感染すると皮膚に黒いかさぶた(瘡蓋)状のものが現れ、皮膚炭疽症となる。潜伏期間は1〜7日。未治療の場合の致死率は10〜20%とされる。肺に吸入された場合は、高熱や咳、膿や血痰などの諸症状が出るという。呼吸困難の肺炭疽症となる。未治療時の致死率は9割を超過。食物とともに口から入ると腸炭疽症になる恐れがある。この場合の致死率は最大50%とされる。
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