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  ニュース     2021/03/10 19:01

百度が香港IPOヒアリング通過、調達規模は最大50億ドルか 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国のインターネット検索最大手、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ)が香港マーケットでの新規株式公開(IPO)に向けた証券取引所のヒアリングを通過した。香港証券取引所の情報開示サイトに、9日付で仮目論見書が掲載されている。それによると、上場スポンサーはBofAセキュリティーズ、中信証券、ゴールドマン・サックスが担当。調達規模や上場スケジュールなどは未定だが、これまでの報道では最大50億米ドル(約5440億円)を調達する計画と報じられている。

 2000年設立の百度はネット検索エンジン「baidu.com」を運営。モバイル端末向けアプリ「百度App」も提供し、その1日当たりアクティブユーザー数(DAU)は2020年12月時点で2億200万人に達する。2010年以降は人工知能(AI)関連事業に注力。2020年10月末時点で、AI関連特許の保有数、申請数で国内トップに位置する。

 2020年12月期(本決算)の業績は、売上高が前年比横ばいの1070億7400万人民元、純利益が約11倍の224億7200万人民元。売上原価や販売費の減少に加え、金融資産の評価益(88億人民元)を計上したことが大幅増益の要因。一方、売上高は主力のオンラインマーケティング・サービス部門が苦戦し、前年並みにとどまった。

 香港マーケットでは今年も、米上場の中国企業による「回帰上場」が相次ぐ見通し。これまでの報道によると、動画共有サイトのビリビリ(BILI/NASDAQ)が3〜4月にかけて香港でのIPOを始動させる計画。このほか、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)傘下の騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ:TME/NYSE)、中国最大のSNS「微博(ウェイボ)」を運営する新浪微博(WB/NASDAQ)、旅行サイト大手の携程旅行網(トリップドットコム:TCOM/NASDAQ)などが重複上場する見込みと報じられている。


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