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  ニュース     2021/07/01 19:00

中国:5月の粗鋼生産6.6%増、鋼材増産率も7.9%に鈍化 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】今年5月の粗鋼生産量は、中国全体で前年同月比6.6%増の9945万トンにとどまっている。増加率は4月の13.4%から鈍化し、2021年を迎えてから初めて10%を下回った。1月からの累計では、13.9%増の4億7310万トンに上っている。国家統計局が先ごろ発表した。
 5月の鋼材生産量は7.9%増の1億2469万トンとなり、粗鋼と同じく伸び率が10%を割り込んでいる。伸びも4月の12.5%から低下した。1月からの累計では16.8%増の5億7657万トン。20年1〜5月は1.2%増と伸び悩んでいた。
 一方、全国20都市の社会在庫は、5月下旬時点で鋼材5大品目で合計16.3%減の1098万トンだった。減少率は4月下旬の20.8%から縮小している。品目別では、中厚板が17.3%増と前年を上回る半面、螺紋鋼や線材など他の4品目は前年比で減少した。
 5月の鉄鋼価格は下落している。中国鋼鉄工業協会が発表した5月のCSPI国内鋼材総合価格指数は、前月比で3.23%低下の144.07ポイントに反落した。4カ月ぶりに前月比で値下がりしている。5月に国務院常務会議が商品供給と価格の安定措置を強化する方針を示し、発展改革委員会などが市場監督を強めたためだ。8大品目のうち、シームレス鋼管と亜鉛めっき鋼板を除く6品目が下落している。
 中物連鋼鉄物流専業委員会が発表した6月の鉄鋼産業PMIは、前月比1.0ポイント低下の45.1%と再び悪化した。生産指数は50.7%と前月比0.7ポイント低下、新規受注指数は前月比4.6ポイント低下の34.8%に停滞している。広東省のコロナ感染拡大、価格の上昇による需要抑制などの影響を受けた。


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