詳細
検索
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

  ニュース     2021/06/14 19:00

中国:紙パルプ「カーボンピークアウト」、2030年達成へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国の紙パルプ業界も、二酸化炭素(CO2)排出削減に取り組む方針だ。まず2030年をめどに、「カーボンピークアウト」を実現する予定。紙製品の需給バランス予測、代替エネルギーの利用、製造技術のグレードアップ、省エネルギー技術の導入を進める考えという。中国造紙協会の趙偉・理事長が11日に語った内容として、中国新聞網が伝えた。

 中国の紙パルプ業界は、2021〜25年にかけた第14次5カ年計画で単位生産量当たりエネルギー消費量を7%落とす目標を掲げている。趙理事長はこの目標からさらに2〜3%エネルギー消費量を引き下げるよう提案した。バイオ燃料などの利用を促す意向という。

 中国の紙消費量は、足元で急増している。年間の紙消費量は2000年の3575万トンから20年の1億1260万トンと3倍以上に拡大した。1人当たりの年間消費量も、28キログラムから84キログラムに膨らんでいる。ただ、先進諸国と比べて約半分にとどまっていると現状を指摘。35年ごろには120〜130キログラムに達するとの見通しを示した。年間の紙需要に関し、さらに5000万〜7000万トン増加するとみているという。

 一定規模を超える中国の紙パルプ・紙製品企業は足元で全国約6700社に達した。全体の75%は華東エリアに集中し、残りの多くは中部と西部に位置する。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース