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  ニュース     2021/03/16 19:00

BYD製バッテリー「刀片電池」、韓国現代自に供給か 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)は新たに開発した車載バッテリー「刀片電池(ブレード・バッテリー)」について、2022年にも韓国の現代自動車向けに供給を開始するもようだ。現在、現代自と交渉を進めている段階という。韓国メディアが15日伝えた。

 報道によると、BYDの傘下企業は100億人民元(約1680億円)を投じ、重慶市にバッテリー工場を建設中。その年産能力は20ギガワット時(GWh)に達する見通しだ。一方、現代自は重慶市に年産30万台の工場を擁する。

 現代自は現在、韓国LG化学から車載バッテリーの供給を受けている。ただ、現代自は今年2月、電気自動車(EV)約8万2000台のリコールを発表。出火事故が相次いだことを受け、駆動用バッテリーを交換する方針を表明した。一部メディアによると、自動車業界史上で過去最高額レベルのリコールになるとみられている。

 BYDが開発した「刀片電池」はリン酸鉄系(LFP)電池で、「コバルトフリー電池」の一種。セルの形が刀に似ていることから、こう名付けられた。単体のエネルギー密度では三元系電池に及ばないものの、コストが低く、安全性が高く、寿命が長いという特長を持つ。

 BYDは2020年3月、「刀片電池」の量産を開始。同年7月には、同バッテリーを搭載する初のセダン「漢」の販売を開始した。重慶市のほか、長沙市(湖南省)、貴陽市(貴州省)での同バッテリー工場建設計画が伝わっている。

 二次電池メーカーとして発足した後、BYDは携帯端末の組立、自動車の生産に参入。小型ガソリン車のほか、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)を生産する。2009年5月にVW、10年3月にダイムラーと業務提携。携帯端末事業では、比亜迪電子(285/HK)を傘下に置く。米投資家バフェット氏が長期株主に。08年に同氏の投資会社バークシャー・ハサウェイの子会社が出資した。新規事業。16年にモノレール事業への参入を発表。国内外の複数都市で建設を進めている。


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