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  ニュース     2022/04/22 18:00

中国:実店舗なし出前横行、実態なく虚偽住所も 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】実店舗を持たず、デリバリー販売のみで運営する「ゴーストレストラン」形式の飲食店で、虚偽住所を登録している事業者が全国規模で相次ぎ報告された。食品衛生上の安全にも懸念があるとして、専門家は注意を呼びかけている。法治日報が21日付で伝えた。

 天津市のある女性は、デリバリープラットフォームで見かけた店舗で食品を買おうとしたところ、表示された住所に店舗がない事実に気が付いたという。電話で問い合わせると、「店舗はなく、デリバリーのみです」とだけ回答された。

 気になって調べたところ、店舗はプラットフォーム上に虚偽住所を登録し、注文を受けたら顧客近所の別業者に転送して手数料を稼ぐ取次ビジネスだった。店舗によっては別業者を「支店」として説明し、消費者からの疑惑をかわそうとしているものの、食品安全上の問題は残る。

 山西省の女性も、「届いた食物から異臭がしたので電話で問い合わせたが誰も出ず、住所地にも店がない。これはどこで作られたのか」と不審感を覚えた。その後、近所の配達員から別の店で作っていると教えられたという。

 また、遼寧省の女性は、誕生日ケーキを注文した際、2000キロ以上離れた遠方の店舗が受注した。業者は「本部が受注し、発送は近所の店からになる」と説明したものの、疑惑が残ったため注文をキャンセルしたという。その住所には、寝具店が入居していた。

 複数の法律専門家は、「飲食店経営には許可証が必要だが、実店舗を持たない運営業者は証明書を使用したり、表示したりすることもなく、盗用しているケースさえある。いずれも違法行為に違いない」と説明する。消費者に対し、店舗の位置情報や実在チェックをするよう呼びかけた。


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