ニュース 2021/09/27 18:00
恒大EV子会社が一部プロジェクト停止、資金繰り難表明
産業・企業
財務危機に直面する中国恒大集団(3333/HK)の傘下で、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)は24日引け後、資金繰りの悪化を受け、一部事業のプロジェクトを中止したと発表した。流動性の確保に向け、同社は戦略投資家の受け入れや資産の売却を検討しているが、現時点で交渉はまとまっていないと説明。従業員への給与支払いやその他費用の支払いが遅延する可能性があるほか、EV量産の進展にもマイナスの影響を及ぼす恐れがあるとしている。
発表によると、中止したのは高齢者向けリゾート施設「恒大・養生谷」プロジェクト。同社は同プロジェクトの一部や海外資産の売却により運転資金を補充したい考えだが、現時点で法的拘束力のある契約の締結には至っていないという。
恒大新能源汽車は病院運営や老人介護サービスを主力としていたが、2018年に買収を通じてEV事業に参入した。ただ、EV事業の先行投資などがかさみ、足元の業績は大きく悪化している。21年6月中間期の売上高は前年同期比53.5%増の69億2300万人民元に拡大したものの、純損失が23億→47億8700万人民元に倍増した。
さらに恒大新能源汽車は26日、上海「科創板」への上場計画を中止すると発表している。同社は9月、最大15億5500万株のA株を発行する計画を表明。調達規模は最大389億人民元に上るとみられていた。
なお、親会社の恒大集団は20年末時点で恒大新能源汽車の株式74.95%を保有。恒大集団は流動性の確保に向け、恒大新能源汽車や恒大物業集団(6666/HK)の株式売却を模索中だが、今月14日の時点で売却計画に大きな進展がないことを明らかにしている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
発表によると、中止したのは高齢者向けリゾート施設「恒大・養生谷」プロジェクト。同社は同プロジェクトの一部や海外資産の売却により運転資金を補充したい考えだが、現時点で法的拘束力のある契約の締結には至っていないという。
恒大新能源汽車は病院運営や老人介護サービスを主力としていたが、2018年に買収を通じてEV事業に参入した。ただ、EV事業の先行投資などがかさみ、足元の業績は大きく悪化している。21年6月中間期の売上高は前年同期比53.5%増の69億2300万人民元に拡大したものの、純損失が23億→47億8700万人民元に倍増した。
さらに恒大新能源汽車は26日、上海「科創板」への上場計画を中止すると発表している。同社は9月、最大15億5500万株のA株を発行する計画を表明。調達規模は最大389億人民元に上るとみられていた。
なお、親会社の恒大集団は20年末時点で恒大新能源汽車の株式74.95%を保有。恒大集団は流動性の確保に向け、恒大新能源汽車や恒大物業集団(6666/HK)の株式売却を模索中だが、今月14日の時点で売却計画に大きな進展がないことを明らかにしている。
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