【亜州ビジネス編集部】吉利汽車（175/HK）の親会社、浙江吉利控股集団は向こう数週間内にも、傘下のスウェーデン高級車メーカー、ボルボ・カーズを株式上場させる見通しだ。ロイター通信が16日、消息筋情報として伝えたもの。上場に成功すれば、欧州で今年最大の新規株式公開（IPO）となる可能性があるという。

　報道によると、上場先はナスダック傘下のストックホルム証券取引所。ボルボは約200億米ドル（約2兆2000億円）の企業価値評価を目指しており、上場は9月末になる見込みという。現在は上場に向け、金融機関と最終的な協議を進めている段階だ。

　アナリストによると、約200億米ドルのバリュエーション評価となれば、PER（株価収益率）は約6〜7倍となる計算。ダイムラーやBMWなどの競合先とほぼ同水準となる。

　吉利控股集団は1997年に自動車事業に新規参入。近年は海外市場の開拓に向け、積極的に買収を実施。2010年8月には、米フォード・モーターからボルボを18億米ドルで買収した。13年には「ロンドンタクシー」で有名な英ロンドン・タクシー・カンパニーも傘下に収めている。17年9月、マレーシア同業プロトンへの出資を終えた。


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