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  ニュース     2022/06/29 18:00

中国:期限切れ間近商品チェーン台頭、既存スーパーも参入 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】期限切れ間近商品を専門に取り扱うチェーン店が近年、大型チェーンを相次ぎ展開するようになった。かつてはグレーゾーンで個人商店などでしか取り扱いがなかったが、 現在は消費者に販売可能だ。店舗在庫の消化にも一役買っている。工人日報が28日付で伝えた。
 江蘇省南京市を拠点とするチェーン「小象生活」は今月8日、シリーズAラウンドで数千万人民元規模の資金調達を完了したと発表した。出資者、金額、使途などは明らかにしていない。2020年設立の同社は、約1年前にエンジェル・ラウンドの調達を終えた。
 業界全では21年に小象以外にも「好特売」、「繁栄集市」、「ハイ特購」などが相次ぎ資金調達している。業界大手の好特売は、3年未満で5回の資金調達に成功。足元では北京、上海、深セン、広州などの主要都市に店舗400店以上を展開中だ。向こう3年では総数の5000店超を目指している。天眼査のデータによると、期限切れ間近食品の取り扱い企業は、21年だけで125社も増えた。
 このほか、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)傘下・盒馬、蘇寧易購(002024/SZ)グループなど既存店も安売りチェーンに参入している。蘇寧は今年中に100店舗を新設する予定だ。
 調査会社の艾媒諮詢によると、2021年の期限切れ間近商品市場規模は中国全体で318億人民元(約6458億7000万円)で、25年には401億人民元まで膨らむ見込みだ。業界関係者からは、期限切れ商品や見切り品は1000億人民元規模の新興市場で、ブランド化やチェーン化は始まったばかりという声も聞かれている。


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