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  ニュース     2022/07/12 18:00

中国:青島に“海のイナゴ”襲来、貝養殖に大被害 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】山東省青島市の膠州付近で、ヒトデや軟体動物の「キセワタガイ」が大量発生し、今回は貝養殖に大きな被害を与えている。青島付近は2006年にもヒトデ被害があり、アワビ養殖が4000万人民元(約8130万円)の被害を受けた。21年には膠州湾で再び大量発生があり、1平方メートル当たり50匹の繁殖を記録している。新京報が11日付で伝えた。

 今回はヒトデ以外にも、キセワタガイの発生が加わった。キセワタガイは“海のイナゴ”とも呼ばれるウミウシに似た軟体動物で、貝殻に穴を開けて捕食することで知られる。地元の業者も「15年も養殖してきたが、キセワタガイがこれほど大量発生したのは初めて見た」と話した。今年5月にはヒトデとキセワタガイの出現が少数確認されていたが、その1カ月後には養殖区約5000ムー(約3.3平方キロメートル)のハマグリが被害にあっている。

 毎年5月1日〜9月1日にかけて黄海・渤海区域は通常、漁業資源を守るために休漁期が設けられており、この期間の操業は違法となる。しかし、青島市海洋発展局は貝類の被害を食い止めるため、今月1日から31日まで、膠州湾内の養殖業者に地引網などを使った作業を例外的に解禁した。ヒトデとキセワタガイの全面駆除に乗り出している。

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