【亜州ビジネス編集部】新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速などを背景に、中国でスマートフォンの消費が鈍化し、在庫が積み上がっている。調査会社の潮電智庫によると、今年3月末時点のメーカー在庫は3000万台超に達した。また、民生証券の分析では、足元の在庫回転日数は50日となり、従来の25〜30日から拡大している。新浪財経など複数メディアが伝えた。

　こうした中、台湾のIC設計最大手、聯発科技（メディアテック：2454/TW）が第3四半期（7〜9月）の出荷見通しを下方修正したとの情報も伝わった。現地メディアの鉅亨網が21日報じたもの。具体的な下方修正の幅は不明だが、スマホ市場の低迷が背景にあるとみられている。

　報道によると、スマホ用チップは周期性が強く、新製品を投入すれば従来製品の価格が下がる傾向にある。全体の在庫水準が高いこの時期に聯発科技が新製品を投入すれば、従来製品の価格を圧迫するだけでなく、スマホメーカーも製品価格を下げざるを得なくなるという。


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