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  ニュース     2022/06/08 18:00

駐在員生活費ランキングで香港首位、上海は8位に浮上 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】英人材コンサルティング会社ECAインターナショナルが7日発表した世界主要都市における外国人駐在員の生活費ランキングで、香港が前年に続き首位となった。中国本土の都市では上海が8位となり、前年の9位から上昇。上海はアジアの都市としては、香港、東京に続く3位となった。
 ECAによると、香港は他地域よりインフレの影響が小さかったものの、世界で最も物価の高いエリアとなった。米ドルとペッグしている香港ドルの強さがその一因だ。また、ランク入りした中国本土の都市については、大半のインフレ率が通常より高くなっているものの、アジアの他地域に比べれば依然として低水準。中国経済が相対的に堅調に推移する中で、主要通貨に対して人民元が上昇したことがランキング上昇の要因という。
 一方で香港については、生活費が高止まりする半面、生活の質が他の都市と変わらないことから、香港は雇用主や従業員にとって比較的魅力に欠けるとECAは指摘。駐在員が出身地に戻る、またはシンガポールやドバイなど他国への移転を選択するという人材流出を招く恐れがあるとしている。
 ランキング上位は1位から順に香港(前年1位)、ニューヨーク(同4位)、ジュネーブ(同3位)、ロンドン(同5位)、東京(同2位)、テルアビブ(同7位)、チューリッヒ(同6位)、上海(同9位)、広州(同10位)、ソウル(同8位)。ほかアジアの都市では、深センが12位(同12位)、シンガポールが13位(同13位)、北京が14位(同16位)、横浜が17位(同11位)、台北が20位(同21位)に入った。
 ECAは2005年以降、同調査を年2回(3月、9月)実施。世界490都市以上を対象に、駐在員が利用する消費財やサービスの価格を比較し、ランキングを作成している。今回のランキングは、22年3月のデータを基に作成された(前年ランキングは21年3月のもの)。


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