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  ニュース     2022/03/10 18:02

中国:ニッケル暴騰で青山控股が巨額損失、銀行は融資約束 無料記事

 ウクライナ情勢を背景としたニッケル相場の急騰を受け、中国のステンレス鋼大手、青山控股集団(Tsingshan Holding Group)が先物取引ショートポジションで数十億米ドルに達する損失を出した――とする情報が広がっている。青山控股は追加証拠金(追証)に応じるため、中国建設銀行(939/HK)やJPモルガン・チェースなどから融資提供の約束を取り付けたようだ。ただ、青山控股が差し出す追加担保などの条件については、まだ協議中という。香港紙・信報が10日、外電報道をまとめる形で伝えた。

 ロンドン金属取引所(LME)のニッケル先物は今週8日の取引で一時111%上昇し、過去最高値の1トン当たり10万1365米ドルを付けた。LMEは市場への影響を考慮し、取引停止という異例の措置に踏み切っている。青山控股の含み損は8日の時点で、約80億米ドル(約9300億円)に達したと報じるメディアもある。

 ただ、中国メディアの報道によると、青山控股の関係者は「現時点で業務への影響は出ていない」とコメント。また、各種チャネルを通じ、引き渡しに応じるだけの十分な現物を確保できるとも説明したという。

 足元の商品相場の急変動に対しては、中国当局も警戒感を抱いているもようだ。これまでの報道によると、国有資産監督管理委員会は大型金融機関や国有企業に対し、デリバティブ取引のエクスポージャーを報告するよう要求。エネルギー、商品関連のデリバティブ持ち高状況、潜在的な損失の見通しなどについてデータを提供するよう求めたという。


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