流動性危機に直面する不動産デベロッパー大手、中国恒大集団（チャイナ・エバーグランデ：3333/HK）は22日、オフショア債務再編案を公表した。債権者は3つの案から選択が可能。同社は3月中に主要債権者と合意し、10月1日の発効を目指す構えだ。

　3つの再編案は、◆期間10〜12年の新発債を交換する、◆子会社である中国恒大新能源汽車集団（チャイナ・エバーグランデ・ニュー・エナジー・ビークル・グループ：708/HK）、恒大物業集団（エバーグランデ・プロパティ・サービシズ：6666/HK）の株式と転換する、◆期間5〜9年の新発債、および上記子会社2社の株式と交換する――という内容。債権者の合意を取り付けることができれば、債務負担の軽減において大きな一歩となる。

　ただ同社の発表によると、2021年末時点の総負債は1兆8980億人民元（約36兆円）に達する。また主力の不動産事業で、物件の開発再開・引き渡しを確保するために2500億〜3000億人民元の資金が必要となる見込みだ。同社がバランスシートの健全性を回復するには、時間がかかるとみられている。

　なお、決算発表の遅延に伴い、恒大は22年3月21日から売買を停止している。


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