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  ニュース     2023/06/13 13:08

米MSのAI最高研究人材、北京からカナダに異動へ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】米マイクロソフト(MSFT/NASDAQ)が人工知能(AI)研究に当たる一部の最高級人材を中国からカナダに異動させることが分かった。米中間の緊張の高まりに応じた措置で、中国大手ハイテクグループからの人材引き抜きを阻止する狙いがある。英フィナンシャルタイムズ(FT)が10日報じた。

 4人の関係者によると、北京市にあるマイクロソフト・リサーチ・アジア(MSRA)を通じ、AI専門家のバンクーバーへの異動に向けてビザ手続きを始めた。ある研究者は「マイクロソフトは中国と深いつながりがあるものの、われわれの最高級の研究者、特に機械学習分野の人材がここ(北京)にいることにリスクがある」と指摘。具体的な懸念事項として、中国企業による人材引き抜きや、当局による干渉を挙げた。

 MSRAは台湾系の計算機科学者、李開復氏が創設し、中国のハイテク人材の重要なトレーニングセンターとして機能してきた。阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)元技術長の王堅氏、AIベンチャー、北京市商湯科技開発有限公司(センスタイム)董事長兼首席執行官(CEO)の徐立氏、顔認証技術の曠視科技(メグビー)の印奇・首席執行官はMSRAの出身だ。このためMSRAの人材レベル低下は、中国のハイテク人材の育成に影響を与えるとみられる。


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