【亜州ビジネス編集部】中国が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」から、イタリアは離脱する見通しだ。一方で、台湾との半導体分野での協力を強化する考えという。ブルームバーグ通信が20日、消息筋情報として伝えた。

　イタリア政府の関係者はこのほど、台北で行われた会合で、半導体の生産・輸出に関する協力関係を強化する計画について、台湾側と協議した。同関係者は台湾側に対し、イタリアが中国の「一帯一路」構想から離脱する可能性を示唆したという。

　イタリアは主要7カ国（G7）で唯一、「一帯一路」構想に参加している。習近平・国家主席が2019年にイタリアを訪問した際、当時のコンテ首相と同構想に関する覚書を締結した。

　消息筋によると、「一帯一路」構想からの離脱については、メローニ首相が最終的な決断を下すことになるが、首相は最終的な立場をまだ公表していない。メローニ首相は過去に、台湾に対する中国の立場を批判していたが、首相に就任した22年以降は明確な立場を表明していない。


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