【亜州ビジネス編集部】今年10月の輸出入総額は、中国全体で前年同月比0.4％減の5115億9000万米ドル（約75兆円）に縮小した。うち輸出は0.3％減の2983億7000万米ドル。市場予想（4.5％増）に反し、前月の5.7％増から縮小に転じた。マイナス成長は2020年5月以来、2年5カ月ぶりとなる。輸入は0.7％減の2132億2000万米ドル。こちらも前月の0.3％増から縮小に転じ、今年3月以来のマイナス成長となった。市場予想（0.0％）を下回っている。貿易収支は851億5000万米ドルの黒字。海関総署（税関）が7日発表した。

　1〜10月の累計では、輸出入総額が前年同期比7.7％増の5兆2568億米ドルで推移している。うち輸出が11.1％増の2兆9922億5000万米ドル、輸入が3.5％増の2兆2645億5000万米ドル。貿易黒字は7277億米ドルだった。

　一般貿易の輸出入総額（人民元ベース）は、1〜10月に前年同期比13.3％増の22兆900億人民元。輸出入全体に占める割合は63.8％となり、前年同期に比べて2.1ポイント拡大した。うち輸出は18.4％増の12兆5600億人民元、輸入は7.2％増の9兆5300億人民元に伸びている。

　相手国・地域別の輸出額（米ドルベース）は1〜10月に総じて拡大。インドが26.9％、アセアンが20.5％、欧州連合（EU）が14.0％、韓国が14.3％、台湾が9.3％、米国が6.6％、日本が6.2％ずつ増加した。半面、香港は11.9％減。アセアンは20年から対中国輸出入額でEUを上回り、中国最大の貿易相手となっている。

　品目別の輸出額（人民元ベース）は、輸出全体の57.1％を占める機械・電気設備の輸出額が1〜10月に前年同期比9.6％増の11兆2500億人民元。一方、労働集約型製品の輸出額は11.2％増の3兆5400億人民元で、全体の18.0％を占めた。


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