【亜州ビジネス編集部】米ペプシコはこのほど、中国で「生コーラ」の販売を開始すると発表した。健康意識の高まりなどを背景に、中国では近年、炭酸飲料が売り上げを落としているが、同社は新製品の投入によって挽回を図る考えだ。北京商報が18日付で伝えた。
　生コーラの特徴は「強烈な爽快感」。数十種類ものスパイスの中から選び抜いた「生コーラスパイス」のフレッシュな味わいを最大化する非加熱製法で作り上げることで、飲みごたえと後ギレを実現した。すでに日本では販売されているが、今回、中国でも投入を決定。中国市場にさらなる可能性を見出そうとするペプシコの強気姿勢の表れと受け止められている。
　ただ、同社の期待通りに販売が伸びるかどうかについては、業界内での見方がまちまちだ。消費者の意識が進化し続ける中、飲料市場では新しいカテゴリーやブランドの開発が進む一方、炭酸飲料のシェアは年々低下している。ある統計によると、清涼飲料市場での炭酸飲料のシェアは、2005年の23％から21年には16.9％まで低下した。ペプシコを含む炭酸飲料大手は、厳しい市場競争に直面している。
　ペプシコにとって、中国は世界の新興国の中で、2ケタ成長を続けている数少ない市場の一つ。ただ市場関係者の一部では、今回の新製品投入で炭酸飲料に対する逆風に打ち勝つことができるかどうかは不透明との声も上がっている。


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