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  ニュース     2022/08/19 18:00

中国:浙江や重慶でも電力不足、ピークシフトや新エネ発電 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国各地で高温が続くなか、急増する電力消費への対応が喫緊の課題だ。杭州市で最高気温41.8度を記録した浙江省では、ピークシフトや新エネルギー発電利用の試みが続いている。北青網や浙江在線が17日伝えた。
 浙江省の寧波市では、企業3300社がピークシフトを導入し、生産時間を調整。電力消費が大きくなる時間帯に、民間への電力割り当てに協力している。電力負荷の削減量は、最大で29万キロワット(kW)に達した。企業に対しては補助があるため、確実な協力態勢が築けている。
 寧波市の電力消費ピークは午前9〜11時、午後1〜4時とで、ある企業は午後3時に生産設備を全面停止した。金曜日の作業を週末に回すなど工夫も凝らしている。電力の削減量は約3000kWに及ぶが、4万人民元(約80万円)の補助が得られる。
 中国送電最大手の国家電網は、浙江省の電力確保に尽力し、省外部からの調達が最大3790万kWに達したと明かした。省全体の電力の37%に相当する量だ。重慶市や安徽省、福建省などから調達している。また、小規模水力発電や太陽光、バイオマス発電など新エネルギーの利用も進んでいる。すでにバイオマスは発電所3カ所で合計5万4000キロワットを実現した。太陽光のユーザー1万4435件を合わせると、発電量は99万200kWに拡大する。
 同じく酷暑の重慶市では、電力消費の多い企業をリスト化した。現地の酸化アルミニウム大手企業は、地方政府の指導を順守して生産活動を停止している。この企業では、年産能力90万トンの設備を休止させた。期間は8月17〜24日とする。


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