【亜州ビジネス編集部】中国のパワー半導体市場は、年率平均4.5％のピッチで拡大していく見通しだ。2023年も炭化ケイ素（SiC）を代表とする第3世代パワー半導体が急成長を記録するだろう。27年の中国パワー半導体市場は、238億米ドル（約3兆2530億円）にまで膨らむとみられる。デロイトトーマツが報告した内容として、中国新聞網などが9日に伝えた。

　中国のパワー半導体市場は世界最大。新エネルギー、通信、半導体、ディスプレイ、メディア、科学技術などの各分野を中心に需要が伸びている。

　SiCパワー半導体、窒化ガリウム（GaN）パワー半導体の市場は、世界的に成長が目立つ。世界全体の高性能パワー半導体に関し、23年は前年比40％増の33億米ドルに拡大するとの見通しを示した。

　また、集積回路（IC）産業を国策的に振興するなか、中国でハイエンドチップ、人工知能（AI）、有人宇宙飛行などの開発が加速すると予想。電子設計自動化（EDA）ツールの市場規模に関し、25年に全国27億4000万米ドルまで拡大すると予測した。

　また、エッジコンピューティングの急成長も見込む。中国で年率平均47％の伸びを持続し、25年の国内市場は1987億7000万人民元（約3兆8760億円）規模に達すると試算した。世界のエッジコンピューティング市場規模については、23年に前年比で22％伸びるとみている。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。