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  ニュース     2023/09/13 15:20

中国:新疆ウイグル産サーモン、原発処理水放出問題で注目 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】新疆ウイグル自治区北部のイリ・カザフ自治州ニルカ県で養殖されている高品質な「サーモン」がこのところ、全国的に注目を集めている。東京電力福島第1原発による処理水の海洋放出を巡り、中国で水産物の安全性に対する懸念が高まったことが背景にある。科技日報が11日付で伝えた。
 同県で「サーモン」と呼んで養殖しているのは主に、サケ科の淡水魚、ニジマスに3組の染色体を持たせた「三倍体ニジマス」。イリ川の上流に位置する同県は、低い水温や水質がニジマスの養殖に適しているという。
 地元養殖業者の新彊天蘊有機農業は、水槽で水を循環させながら養殖する独自技術を開発。ニジマスが餌を食べる効率を上げて栄養価を高めながら、生育期間を従来の36カ月から26カ月に短縮した。水揚げしたニジマスは自動の無菌加工場で真空パックし、出荷している。同社の年産能力は1万2000トンに上る規模だ。
 新疆ウイグル自治区では近年、水産物の生産量が拡大している。22年の生産額は42億人民元(約850億円)に達し、19年(9億2100万人民元)から約4.5倍に膨らんだ。


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