中国の李強・首相は5日、全国人民代表大会（全人代、国会に相当）の開幕式で行った「政府活動報告」で、2024年の新規大学卒業者が1170万人を超え、過去最多になるとの見通しを明らかにした。首都経済貿易大学の専門家は「新卒者の就職は大きな課題」と指摘。若年層が就職・起業できる新分野の開拓が必要になると述べた。第一財経が伝えた。
　中国の新卒者は22年に初めて1000万人を突破。23年には1100万人を超えて1158万人となった。24年は新卒者がさらに増えることになる。
　李首相は24年の目標として、都市部の新規就職者1200万人以上、都市部の失業率5.5％前後を掲げた。
　政府活動報告では、雇用の確保を優先課題として挙げている。財政・金融政策で安定的な採用を支援するほか、人員整理抑制、特別融資、社会保険料の補助などの政策を着実に実施し、採用を拡大した業界と企業への支援を強化する方針を示した。
　首都経済貿易大学の専門家によれば、23年は都市部の失業率が5.2％前後に維持され、労働市場の大きな変動は免れた。ただ、賃金上昇は停滞しているほか、失業率には就職活動をしていない労働者数が反映されていない可能性があるという。


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