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  ニュース     2024/06/03 14:15

中国:2週間病欠で給与75%カット、合法性めぐり議論 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】2週間の病欠で月給を75%カットされた――という内容のネットニュースが中国で議論を呼んでいる。一部では「労働法違反ではないか」との声も上がっている状況だ。法律の専門家は「当該地域の最低賃金水準や会社規定の合法性を確認する必要がある」と指摘している。中国メディアが5月29日付で伝えた。
 ネットニュースによると、問題の社員の月給は6000人民元(約13万円)。病気で入院したため、2週間の休暇をとった。すると、その月の給与から4500人民元が控除されたという。会社側の説明によると、就労規定に基づいて2週間の休暇で基本給を50%カットしたほか、営業成績の目標を達成していないため成果給も支払われず、総額で75%の減額となった形。会社側は「不満があれば辞めても構わない」と強気の回答だったという。
 法律の専門家によると、労働法では病気休暇中の賃金は「当該地域の最低賃金の80%を下回ってはならない」と定められている。最低賃金が2000人民元の地域なら、病欠した場合でも1カ月当たり最低1600人民元が支払われる形だ。また、病気休暇期間については、会社側は最低3カ月分を付与する必要があるという。一方で成果給については、会社側が控除することは違法ではないが、労働法に違反しないことが前提となる。


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