【亜州ビジネス編集部】ロボット掃除機「Roomba（ルンバ）」を手がける米アイロボット（IRBT/NASDAQ）は14日、連邦破産法第11条（日本の民事再生法に相当）の適用を申請したと発表した。主要な債権者で、契約製造業者でもある中国の深セン杉川機器人（ピセア・ロボティクス）がアイロボットの全株式を取得し、財務基盤の立て直しを図る。

　2026年2月までの手続き完了を見込む。手続き完了後、アイロボットはピセアの完全子会社となり、ナスダック市場での株式上場を廃止する。既存株主は再建後新会社の株式を受け取れず、投資額の全損が見込まれる。

　アイロボットとピセアは、再建支援契約を締結済み。ピセアが同社の全株式を取得し、負債を圧縮して製品開発や事業継続を可能にする。手続き中も通常通り事業を継続する予定。アプリ機能や顧客プログラム、サプライチェーンに影響はないと説明している。アイロボットのゲーリー・コーエン最高経営責任者（CEO）は「財務体質を強化し、消費者や顧客、パートナーへの継続性を確保する」と述べた。

　アイロボットは2002年にロボット掃除機「ルンバ」を発売。これまで世界で数百万台を販売してきた。


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