ニュース 2025/07/02 13:26 NEW!!
中国:無人配送車が急ピッチ値下がり、最低1万元台に 
経済・統計 産業・企業
【亜州ビジネス編集部】無人配送車の価格競争が激化している。2018年に約100万人民元(2000万円)で売られた車両は、車体のみ価格ながら足元で1万人民元台にまで急低下した。物流の末端を担う業者の経営者らも、ようやく導入を決断し始めている。毎日経済新聞が6月30日付で伝えた。
今年のインターネット通販商戦「618」では、無人配達車開発の九識智能科技(ZELOS)が車体価格1万9800人民元を提示し、業界に衝撃を与えた。阿里巴巴集団HD(9988/HK)傘下の菜鳥智慧物流網絡有限公司(菜鳥)は、L4級の無人配送車「GT-Lite」を値下げ。1万6800人民元で販売に乗り出している。配送ロボット開発の新石器慧通科技(Neolix)は、中通快逓と組みライブ配信で集客し、326台を売り切るという記録を打ち立てた。
末端用無人配送車の価格推移は、18年のサービス料込み約100万人民元から19~21年の20万~30万人民元に急低下。22年には毫末智行が12万9000人民元の「小魔駝2.0」を発売した。23年には9万人民元未満の機種も登場。24年には新石器が4万人民元の「X3」、九識智能が3万9800人民元の「Z2」を販売した。
急ピッチな値下がりの背景には、原価割れ覚悟の値引きに加え、生産コストの低下がある。直近数年でレーザーレーダー(LiDAR)は1万人民元から2600人民元に74%値下がりした。動力電池の平均価格も8年間で68%も下落している。
こうしたなか、雲南省保山市で宅配物流拠点を経営する趙在信さんは、今回のセールを利用し、九識智能の新型「E6」を3台まとめて発注した。車体価格1万9800人民元に加え、月額1800人民元のFSDサービス料を払う仕組み。5年使用で月平均で2130人民元を要する計算だが、1台だけで配達員4人分の仕事をこなす。毎日合計6000件の荷物を配達するため、3台で毎月1万8000人民元が節約できると試算した。
中国の宅配取扱量は、24年に1937億件を突破し、1日平均では4億件近い荷物が流通する。物流コスト全体の60%を占める「ラスト5キロ」で無人配送車が普及すれば、末端コストが革命的に軽減される可能性がありそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
今年のインターネット通販商戦「618」では、無人配達車開発の九識智能科技(ZELOS)が車体価格1万9800人民元を提示し、業界に衝撃を与えた。阿里巴巴集団HD(9988/HK)傘下の菜鳥智慧物流網絡有限公司(菜鳥)は、L4級の無人配送車「GT-Lite」を値下げ。1万6800人民元で販売に乗り出している。配送ロボット開発の新石器慧通科技(Neolix)は、中通快逓と組みライブ配信で集客し、326台を売り切るという記録を打ち立てた。
末端用無人配送車の価格推移は、18年のサービス料込み約100万人民元から19~21年の20万~30万人民元に急低下。22年には毫末智行が12万9000人民元の「小魔駝2.0」を発売した。23年には9万人民元未満の機種も登場。24年には新石器が4万人民元の「X3」、九識智能が3万9800人民元の「Z2」を販売した。
急ピッチな値下がりの背景には、原価割れ覚悟の値引きに加え、生産コストの低下がある。直近数年でレーザーレーダー(LiDAR)は1万人民元から2600人民元に74%値下がりした。動力電池の平均価格も8年間で68%も下落している。
こうしたなか、雲南省保山市で宅配物流拠点を経営する趙在信さんは、今回のセールを利用し、九識智能の新型「E6」を3台まとめて発注した。車体価格1万9800人民元に加え、月額1800人民元のFSDサービス料を払う仕組み。5年使用で月平均で2130人民元を要する計算だが、1台だけで配達員4人分の仕事をこなす。毎日合計6000件の荷物を配達するため、3台で毎月1万8000人民元が節約できると試算した。
中国の宅配取扱量は、24年に1937億件を突破し、1日平均では4億件近い荷物が流通する。物流コスト全体の60%を占める「ラスト5キロ」で無人配送車が普及すれば、末端コストが革命的に軽減される可能性がありそうだ。
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