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  ニュース     2020/03/03 19:08

5G端末の販売加速、19年は1.5億台以上へ=中国移動 無料記事

 中国の5Gスマートフォン(スマホ)販売台数は、2020年通年で1億5000万台を超える見通しだ。モデムチップ、ベースバンドチップなどの新鋭5G半導体が相次ぎ投入されるなか、端末の低価格化が加速する可能性は高い。廉価な5G端末が市場に流通することで、種類別の端末販売数は20年末時点で5Gが4Gを上まわると分析されている。通信キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が先ごろ発表した「2020年端末製品計画」で明らかにした。

 今年は第1四半期に複数メーカーが5G半導体チップを相次ぎ発表している。第2四半期以降、安価な5Gチップの本格供給が始まる見込みだ。5G携帯端末の販売価格については、6月から7月にかけて1台2000人民元(約3万1100円)にまで低下すると予測。4G端末普及初期よりも急ピッチに値下がりが進展し、第4四半期に1000〜1500人民元にまで落ちるとの見方を示している。

 中国移動によれば、5Gの普及ピッチは加速しつつある。過去10カ月あまりだけで20カ国以上の通信キャリア50社以上が5G商用サービスに乗り出した。すでにメーカー45社以上が5端末製品を市場投入している。このほか119カ国が5G導入を計画中。世界全体で通信キャリア345社超が5Gサービスに向けた投資部門を立ち上げたという。

 ある調査機関は20年の5G端末出荷シェアに関して、中国の華為技術有限公司が世界TOPに立つと予測した。これに米アップル、韓国サムスン電子が続くとみている。

 工業情報化部の直属機関、中国信息通信研究院が2月24日発表した最新データによると、今年1月のスマホ国内出荷は前年同月比36.6%減の2036万6000台。2カ月連続のマイナス成長を喫し、減少率は前月の13.7%からさらに拡大している。ただ、5Gサービス対応端末は引き続き堅調。5G端末の出荷数は1月に546万5000台と、前月比での増加基調を続けている。5G端末の出荷データは19年8月から公表が始まった。8月は21万9000台、9月は49万7000台、10月は249万4000台、11月は507万4000台、12月は541万4000台と推移している。その他端末の出荷数は、2G端末が34万6000台、4G端末が1500万3000台だった。

 一方、1月は新たに34モデルが発売されたが、その数は前年同期比で6.3%増加している。34モデルのうち、2G端末が8種、4G端末が18種、5G端末が8種。5G端末の発売モデル数は前月の11種から減少した。

 19年通年の携帯電話機出荷数は、中国全体で前年比6.2%減の3億8900万台。うちスマホは4.7%減の3億7200万台を数えている。種類別では、2G端末が1613万1000台、3G端末が5万8000台、4G端末が3億5900万台、5G端末が1376万9000台。


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