中国北京市の食品卸売市場「新発地農貿批発市場」に関連した新型コロナウイルス感染者が新たに8人確認され、このクラスターによる感染者は14日夜までに計53人になった。市政府の報道官は14日の会見で「（北京市は）非常事態に入った」と述べ、警戒感を示している。複数メディアが伝えた。

　国務院（中央政府）は14日に対策会議を開き、北京市に徹底した対策を指示。特に卸売市場周辺で厳しい調査を行うよう命じた。新型コロナ対策を怠ったとして、北京市党委員会は豊台区の周宇清副区長の更迭を決めた。

　国務院の担当部門は14日午後3時、感染症のリスク等級を見直し、北京市豊台区花郷地区を「高」、豊台区盧溝橋街道、大興区林校路街道など10地区を「中」にそれぞれ引き上げた。中国全土でリスク等級「高」のエリアは、豊台区花郷地区のみとなっている。

　国家衛生健康委員会の発表によると、全国で14日に確認された新型コロナ感染者は49人で、うち10人が海外での感染者、39人が国内での感染者だった（うち36人が北京）。新規の死者はゼロ。15日午前0時現在、国内で治療中の感染者は177人（重症者なし）、累計の感染者数は8万3181人、死者数は4634人となっている。


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