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  ニュース     2020/03/19 19:03

中国:車ディーラーが顧客争奪、北京で「NEV優待」競争 無料記事

 新型コロナウイルス感染拡大で休業を余儀なくされていた中国自動車ディーラー業が徐々に再始動している。限定営業ながら開業店舗が増えてきた。各店舗は店内消毒や入店者の検温などを実施し、万全の防疫を施している点をアピール。依然として客足がまばらななかで、店舗間の顧客争奪戦が繰り広げられている。北京青年報が18日付で伝えた。
 北京青年報が取材した北京市内の車ディーラー十数店舗では、店員の職場復帰率が約3割にとどまっている。多くの店舗が当番制やシフト勤務制を導入。本来はそれぞれの担当者を置いている接客やアフターサービスを少人数で掛け持ちしている状況だ。
 外出を敬遠する消費者を取り込もうと、出張メンテナンスや出張試乗サービスを採り入れる店舗も散見されている。
 業界関係者の間では、「車両メンテナンス需要は徐々に回復していく」との見方が大勢だ。外出自粛令もあって愛車を長期間使用していないオーナーが多いため。車を長期間動かさないと、タイヤ空気圧が下がるほか、劣化も速めるためという。企業活動が再開されるなか、今後さらに多くのマイカー族が車通勤を始めると予測されるだけに、メンテ需要が確実に増えると見込んでいる。
 新車購入需要に関しても中国汽車流通協会は、コロナ終息後の速やかな回復を展望した。車マーケット正常化時期を「5月ごろ」と予測している。
 それ以前の限られた購入需要をいかに取り込んでいくかという点が完成車メーカーや車ディーラーにとって当面課題だ。北京市内の業界では、新エネルギー車(NEV)ナンバー取得権を手にした購入希望市民の争奪戦が早くも繰り広げられている。北京市は2月、NEV専用ナンバーの今年発給枠を5万4200枚とすると発表した。
 すでにBYD、吉利、威馬、長安新能源汽車などがNEV購入者向けの予約金を優遇するキャンペーンを相次ぎ導入している。また、北京市内のあるディーラーは、メルセデス・ベンツのピュアEV「EQC」について、1万人民元のキャッシュバックプランを用意。頭金比率50%、2年間金利0.99%とする車ローン優待も打ち出した。購入予約金88人民元をその場で現金で支払った客には、3000人民元の充電カードと5800人民元の商品券を進呈する。


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