電動化シフトを進める独自動車大手フォルクスワーゲン（VW)は、世界最大の電気自動車（EV）マーケットに躍進した中国市場の攻略に本腰を入れる。2020年にEV製造の現地拠点2カ所を整備。中国のEV生産能力を年60万台上乗せする予定という。盖世汽車などが外電情報として28日付で伝えた。

　上海汽車集団(SAIC：600104/SH)と合弁の上汽大衆汽車（嘉定区安亭鎮）と、第一汽車集団（FAW）と合弁の一汽大衆汽車（広東省仏山市）で、次世代EV向けモジュラープラットフォーム「MEB」を採用した新鋭工場を建設中だ。電動車の世界生産台数についてVWは、20年末に約100万台まで引き上げる計画を策定済み。“米テスラ（TSLA/NASDAQ）超え”の主戦場を中国に定めた。テスラの年産計画は、今年時点で50万台強にとどまっている。

　VWは27日、新会社「フォルクスワーゲンオートノミー（VWAT）」の設立を宣言した。自動運転の早期実用化を担う専門会社。本社をドイツ・ミュンヘンに置く。20年に米シリコンバレー、21年に中国にそれぞれ子会社を設立する計画だ。


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