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  ニュース     2020/03/17 18:59

香港:経済自由度ランキングで初の首位陥落、デモが影響 無料記事

米シンクタンクのヘリテージ財団が17日に発表した2020年版の「経済自由度指数ランキング」で、香港が初の首位陥落を強いられた。香港の同指数は89.1ポイントとなり、前年の90.2ポイントから1.1ポイント低下。89.4ポイント(前年比横ばい)を獲得したシンガポールに追い抜かれ、2位に転落している。香港は同指数が公表された1995年以降、昨年まで25年連続で首位の座を守っていた。
 香港のポイント低下について、ヘリテージ財団は「主に投資の自由度が低下したことによるもの」と説明した。2019年に続いたデモによって社会・政治的な不安が広がる中、そのビジネス環境に対するイメージが損なわれたと指摘。これが香港への投資にマイナスの影響をもたらすと分析した。
 さらにヘリテージ財団は、香港はこれまで開放的で自由な市場だったが、中国との経済連携が強まる中で、香港の経済自由度に影響が出る可能性もあると指摘している。
 3〜10位は順に、ニュージーランド(84.1ポイント)、オーストラリア(82.6ポイント)、スイス(82.0ポイント)、アイルランド(80.9ポイント)、英国(79.3ポイント)、デンマーク(78.3ポイント)、カナダ(78.2ポイント)、エストニア(77.7ポイント)。日本(73.3ポイント)は30位で、最下位は北朝鮮(4.2ポイント)だった。
 ヘリテージ財団が毎年公表する経済自由度指数は、世界各国の経済の自由度を数値化したもの。186カ国・地域の経済自由度について、「財産権の保護」「汚職の少なさ」「財政の健全性」「ビジネスの自由度」「労働の自由度」「貿易の自由度」「投資の自由度」「金融の自由度」など12項目にわたって調査・算出した指数を基に、調査対象の国・地域をランキングしている。


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