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  ニュース     2020/06/05 18:59

中国:KFCやピザハットも「露店経済」熱視線、出店で朝食提供 無料記事

 中国政府が「地攤(露店、屋台)経済」の活性化方針を打ち出す中、ヤム・チャイナ・ホールディングス(YUMC/NYSE)傘下の「ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)」と「ピザハット」が同市場の開拓に向けて早くも動き出した。4日付の新京報などによると、両社が街頭に出店を設け、朝食を販売する様子がSNS上で多く見られた。取材に対してヤム・チャイナは出店販売の開始を認めており、うちKFCについては、朝食だけでなく移動販売車などを使ったデザート類を売り出すことも計画中と説明している。
 ヤム・チャイナによると、同社は2018年から店外販売を模索し、移動販売車やポップアップ・ストアを使った試験的な販売を行ってきた。今回は中国政府の方針にいち早く対応し、多くのエリアで朝食販売を開始。今後もさまざまな形で、「露店経済」を模索していく方針という。
 さらにKFCで予定するデザート販売に関しては、ロボットを使ったソフトクリーム販売などを行う「KFC超級甜品站(スーパー・デザート・ステーション」の展開を準備。すでに国内6都市で試験的に販売を開始していることを明らかにした。
 外食業界の専門家は、ヤム・チャイナの試みを前向きに評価。「露店経済」の開拓は出店コストの削減につながるだけでなく、出店ペースを加速させることが可能と指摘している。
 中国の李克強首相は先ごろ、視察先の山東省で「露店経済」は雇用の重要なソースであり、中国の活力だとコメント。李首相はこれに先立つ5月28日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)閉幕後の記者会見でも、「露店経済」を肯定する発言を行っている。


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