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  ニュース     2019/11/12 19:05

中国:アリババ「天猫」シングルデー取引額、過去最高4兆円突破 無料記事

 11月11日の「独身の日(シングルデー)」商戦で、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)が新たな記録を打ち立てた。同社が運営するインターネット通販サイト「天猫(Tモール)」では、この日の総取引額(GMV)が2684億人民元(約4兆1770億円)を記録。前年比で26%拡大した。伸び率は2018年(27%)と同水準を維持している。
 同社の発表によると、セール開始の11日午前零時からわずか1分36秒でGMVが100億人民元を突破。16時間31分後には、昨年の記録(2135億人民元)を上回った。セールの活況について、ネット通販部門トップの蒋凡氏はメディア取材に対し、「中国の内需は旺盛で、経済成長のエンジンになっている」とコメント。米中貿易摩擦の影響について聞かれた際には、「中国は巨大な消費需要を擁している」とした上で、「多くの輸入企業はアリババのプラットフォームを通じて中国市場に参入することができる。われわれはそれをビジネスチャンスと捉えている」と語った。
 蒋氏はまた、今年のシングルデーの特徴について、スマートフォンを利用した消費者が前年比で1億人増加したことを挙げた。また、多くの参加店舗が「シングルデー」向けの限定商品を投入したほか、オンラインでの実況中継やゲームを通じた新たなショッピング体験を消費者に提供したと説明している。
 アリババの「シングルデー」イベントは今年で11回目。セール前日の10日夜に行われたオープニングイベントには、人気歌手のテイラー・スウィフトなど国内外のスターが参加し、大いに盛り上がりを見せた。
 なお、国家郵政局の発表によると、郵便局、物流会社による宅配便の処理件数は11日に5億3500万件に達し、前年同期比で28.6%増加。第2四半期(4〜6月)以来の通常処理量の3倍に相当する規模に膨らんでいる。
 11月11日は1が並ぶため、中国では近年「独身者の日」として定着。「11」が重なることから「双11」とも呼ばれる。アリババは09年、「独りで頑張っている自分にご褒美を」と銘打ち、この日に安売りセールを展開するイベントを大々的に開始した。これが人気化したことをきっかけに、毎年11月11日前後には各種通販サイトが大規模なオンラインセールを展開する。


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