清明節連休を迎えた中国で、著名景勝地の黄山（安徽省黄山市）に観光客2万人が殺到した。周辺を管理する「黄山風景区管理委員会」は4〜5日の両日、開門2時間で入山を停止。黄山市が1〜14日に市内31カ所の景勝地を無料開放したため、観光客が押し寄せた格好だ。複数メディアが伝えた。

　中国の各地方政府は、新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けた観光業の再興を経済回復のための重点と位置づけている。例えば福建省アモイ市は、休日の路線バス運賃無料化や観光地の無料開放、宿泊施設の割引などを打ち出した。ただ、黄山のように観光客が殺到すれば、新型コロナ感染の再拡大が起きかねないため、観光業界の間でも性急な政策を懸念する声が上がっている。

　国家衛生健康委員会の発表によると、5日に新たに増えた新型コロナ感染者は39人で、うち38人が海外での感染者だった。新たに増えた死者は1人（湖北）。疑い例は10人で、いずれも海外で感染した可能性があるという。

　6日午前0時（現地時間）現在、中国の新型コロナ感染者数は累計8万1708人、死者数は3331人。治癒や死者などを除いた現在の患者数は1299人（うち重症は265人）となっている。


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