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  ニュース     2020/04/21 18:59

中国:宅配業者の競争激化、3月取扱量で韻達がトップ浮上 無料記事

 新型コロナウイルス流行で需要が急増する中、中国で宅配業者間の競争が激化している。足元では、上海を拠点とする韵達HD(002120/SZ)が成長。同社の3月取扱量は9億8000万件に達し、最大手の順豊HD(002352/SZ)を上回った。順豊の同月取扱量は6億7900万件で、韵達速逓を大きく下回っている。香港メディアが21日伝えた。
 両社の発表によると、韵達の3月取扱量は前年同月比25.3%増の9億8000万件。一方、順豊は93.5%増の6億7900万件と大幅に伸びたものの、件数で韵達を下回った。ただ、宅配便の単価では順豊が優位。1件当たりの収入は、韵達が2.53人民元(前年同月比23.3%減)、順豊が17.91人民元(同23.2%減)だった。
 1999年設立の韵達速逓は、中国宅配大手の一角。設立当初は従業員17人、本部面積300平米の中小企業だったが、その後数年で急成長を遂げた。2019年上期の売上高は155億5400万人民元(約2360億円)に達し、前年同期比で2.6倍に膨らんでいる。
 中国の宅配便取扱量は今年第1四半期(1〜3月)に、前年同期比3.2%増の125億3000万件に伸びた。うち3月は23%増の59億8000万件と大きく拡大している。
 中国の宅配業界は足もとで混戦状態にある。中通快逓、申通快逓、百世匯通、円通速逓、韵達速逓の通称「四通一達」に、最大手の順豊を加えた6社が先頭集団に位置する。さらに、Eコマース大手が系列の宅配会社を続々と立ち上げており、6強のシェアを侵食しつつある。


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