新型コロナウイルス肺炎の拡大を受け、中国の旅行業界が大きなダメージを受けている。春節（旧正月）期間の旅行キャンセル・変更件数は、平時の10倍近くに達した。ただ、旅行業界はこうした顧客のキャンセル要望などに丁寧に対応。流行が治まった後の業況回復を信じ、真摯な対応を心がけている。光明日報が20日付で伝えた。

　旅行サイト大手の携程旅行網（トリップドットコム：TCOM/NASDAQ）は1月初めの時点で、春節連休の旅行者数が延べ4億5000万人に達すると予測していた。しかし、新型肺炎の拡大を受け、飛行機や鉄道、ホテルなどにキャンセルが相次いでいる。

　携程はこうしたキャンセルに対応するため、カスタマーサービスセンターを増員。それでも毎日の業務時間が13時間に上ったオペレーターもいた。当然のことながら、湖北省関連のキャンセルが最多だったという。

　ある業界関係者は「現状は確かに厳しい」とコメント。「それでも、市場が回復するまで今の仕事を丁寧にやっていきたい」と語った。


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