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  ニュース     2020/06/25 18:59

中国:広州市も「FCV」振興、30年の生産額3兆円超過へ 無料記事

 中国の各大都市が水素エネルギー産業の振興に乗り出している。広東省の広州市では24日、「水素エネルギー産業発展計画(2019〜30年)」が政府常務会議の審査を通過した。華南エリアで水素エネルギー産業の中核機能を確立するという目標を掲げている。最終30年の産業生産額について、2000億人民元(約3兆200億円)規模を達成する戦略を打ち出した。
 計画によれば、水素エネルギーを網羅した全産業チェーンの形成を実現する。広東・香港・マカオグレートベイエリアの水素エネルギー研究・開発・設計センター、装備製造センター、検査センター、市場運営センター、国際交流センターを誘致する構想だ。
 22年時点の目標では、環境分野の車両に関し、更新や新規調達の10%以上を燃料電池車とするよう求める。公用車、タクシー、カーシェアリングなどに燃料電池乗用車を積極的に導入。各領域で100台規模ずつ普及するよう指導する。水素エネルギーをめぐる物流、貯蔵、取引、一体化応用も進める計画だ。
 16年に中国政府が発表した「中国水素エネルギー産業インフラ発展白書」では、20年に燃料電池車(FCV)普及規模を1万台、水素ステーションを100カ所まで増やし、30年にはそれぞれ200万台規模、1000カ所以上に拡大、整備して産業規模を1兆人民元に到達するという目標が掲げられた。19年版・新エネルギー補助金制度では、EVやPHVの補助金を大幅減額する一方、FCVは給付額を据え置いた。水素充填インフラの整備を加速する方針も明示している。
 中国汽車工業協会によれば、国内全体の19年FCV生産台数は前年比85.5%増の2833台に拡大。販売台数も79.2%増の2737台に伸びた。


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