新型コロナウイルスの感染拡大を受け、野生動物の取引・食用を禁止すべきとの声が中国で高まっている。規定に違反し、重大な疫病を引き起こした場合は刑事責任を追及すべきとの意見も出ている状況だ。野生動物を絶滅の危機から救うためにも、こうした措置は重要と指摘されている。中国新聞網が4日付で伝えた。

　国際条約「生物の多様性に関する条約」で「2050年のビジョン」として示されているのは、自然保護などを通じた「自然と人の共生」だ。しかし中国では、センザンコウやオオサンショウウオなどが食用として取引され、絶滅の危機に瀕しているとされる。

　こうした現状に対して専門家は、「野生動物の売買で利益を得ようとする者がいるから、乱獲が起きる」と指摘。不正な取引を厳重に取り締まる体制を早期に構築し、重大な疾病や財産や人身への被害をもたらした場合には刑事罰を科すべきとしている。一方で、「野生動物取引の全面禁止に際しては、影響を受ける農家などへの経済的支援も必要」といった意見も上がっている。


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