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  ニュース     2020/05/26 18:59

中国:18年以来で預金準備率12回引き下げ、資金供給効果121兆円 無料記事

 預金準備率の引き下げを通じた資金供給が中国で続いている。中央銀行の中国人民銀行は25日、全国の金融機関を対象とした預金準備率について、今月15日時点で平均9.4%にまで低下したと報告した。2018年以来で合計12回の引き下げを実施し、累計で5.2ポイントも低下したという。
 総額で概算8兆人民元(約121兆円)規模に上る長期資金が放出された。18年は4回で総額3兆6500億円、19年は5回で総額2兆7000億人民元、20年は1〜5月までの足もと合計3回で総額1兆7500億人民元に上る。
 人民銀は直近で今年4月3日、預金準備率の引き下げを発表した。農村信用社、農村商業銀行、農村合作銀行、村鎮銀行、地域展開型商業銀行などを対象に、4月15日と5月15日に0.5ポイントずつ、合計1.0ポイント引き下げると通知。総額4000億人民元の長期資金が融資に用いられるとの見方を示した。約4000社近くに上るこれら中小銀行は、預金準備率が6.0%にまで低下する。実体経済を支える狙い。
 一方、金融機関が中央銀行に預ける預金準備に関しては、超過部分の金利をこれまでの0.72%から0.35%に0.37ポイント引き下げている。4月7日から実施した。預金準備の超過部分については、08年に0.99→0.72%に引き下げた経緯がある。


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