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  ニュース     2020/05/11 18:59

中国:4月乗用車小売は前年比6%減、前月比では37%増=乗聯会 無料記事

 中国で新型コロナウイルス収束ムードが高まる中、新車販売が回復傾向を維持している。2020年4月の乗用車小売台数は、狭義ベース(マイクロバスを除く)で前年同月比5.6%減の142万9067台と10カ月連続のマイナス成長を強いられたものの、減少率は前月の40.4%から34.8ポイント縮小した。前月比では36.6%増と大幅に伸び、小売台数は今年最多を記録している。全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)が11日報告した。
 車種別の4月小売台数は、セダンが前年同月比9.4%減の69万3104台、MPV(ミニバン)が26.4%減の7万5136台とマイナス成長が続く半面、スポーツ用多目的車(SUV)が2.2%増の66万827台と小幅ながら拡大に転じた。前月比では、セダンが39.3%増、MPVが9.9%増、SUVが37.6%増で推移している。マイクロバスを含む広義ベースでは、全体の小売台数が前年同期比5.5%減の145万9702台(マイクロバスは2.1%減の3万635台)だった。
 1〜4月の累計では、狭義ベースで前年同期比32.7%減の444万5481台、広義ベースで32.6%減の452万9033台となっている。
 メーカー別の4月国内小売ランキング(狭義ベース)は、一汽大衆が16万2314台で首位をキープ。2位以下には、上汽大衆の12万9210台、上汽通用の10万2554台、吉利汽車の10万1102台、東風日産の9万7401台、重慶長安汽車の6万5978台、一汽豊田の6万4639台、長城汽車の6万3371台、広汽本田の5万8398台、東風本田の5万5029台が続いた。
 このほか、新エネルギー乗用車の4月卸売台数も前年同月比30.0%減の6万4000台に縮小したが、減少率は前月の49.2%から縮小した。前月比では14.8%増加。うち電気自動車(EV)が前年同月比36%減の4万2300台、プラグインハイブリッド車(PHV)が14%減の2万1500台だった。
 5月の見通しについて乗聯会は、「自動車市場はすでにアフターコロナ時代に入った」との見方を表明。月次の販売台数は、例年通りの季節変動を回復するとみている。今年5月に関しては、メーデー連休の日数の影響で営業日が前年より2日少ないことや、比較対象となる前年5月の実績が高かった反動が出る見込み。昨年5月については、一部地域での新排ガス規制導入を見込み、ディーラー各社が販促を強化していた。
 なお、乗聯会は3月の時点で、20年通年の小売台数を従来予測(前年比5%減)から下方修正。前年比8%減に縮小するとの見通しを示している。


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