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  ニュース     2020/07/13 19:30

中国:天津港の貨物・コンテナ取扱量、上期に過去最高更新 無料記事

 天津港の貨物・コンテナ取扱量が全体のマイナストレンドに反して堅調な伸びを記録している。天津港集団は6日、今年上半期(1〜6月)貨物取扱量とコンテナ取扱量がそれぞれ前年同期比1.7%増の2億800万トン、同2.9%増の857万6000TEUとなり、同期ベースの過去最高を更新したと報告した。中国新聞網が6日付で報じた。
 新型コロナウイルスの感染拡大に直面し、天津港集団はグローバルな産業サプライチェーンの安定維持に注力している。手数料引き下げやサービス向上の取り組みを開始。川上・川下企業の操業再開を支援した。対外貿易サービスを手がける中小零細企業顧客のリース料金6500万人民元(約10億円)を免除している。また総額1300万人民元(約2億円)余りを投入し、ヤードを改修。大量の輸入冷凍コンテナが港に滞留している問題を迅速に解決した。あわせて環渤海内支線での減免措置や天津〜ホーチミン、天津〜ベトナム〜マレーシア東部、天津〜欽州など複数の新路線を開設し、長春〜天津を結ぶ鉄道と海運を一体運用する「マルチモーダル」の通常業務再開を促進した。上半期のコンテナ積み替え処理量は、前年同期比32%増の76万5000TEUに拡大している。
 戦略提携も加速中だ。天津港集団は山東港口集団、河北港口集団と戦略提携を締結した上で、広州港集団、北部湾港集団と「二港〜航空」国内貿易ルートの緊密な協力について合意し、長春〜天津間の海上・鉄道連結列車運行の正常化を推進。石油、鉄鋼、穀物などの貨物の新規顧客を開拓した。また、中国の「北方穀物南方輸送」と西部地域の対外貿易物資輸出のための新たな海上航路を確立。天津港が陸海両用の物流ネットワークを拡大し、サプライチェーンの安定性を確保するための強固な基盤を構築している。
 天津港は「新インフラ」のデジタル化機会を捉え、5Gの革新的な応用を推進している。既存の5G基地局88カ所をベースに、さらに86カ所を増設する計画だ。従来の岸壁・ヤードなど 自動化改造などを進めている。


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