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  ニュース     2020/06/23 18:59

テンセント時価総額がアリババ超え、上場来最高値を更新 無料記事

 足元の香港マーケットで、中国のインターネットサービス最大手、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)の株価が好調だ。新作ゲーム投入への期待感などから、複数の証券ブローカーが目標株価を上方修正。うちJPモルガン・チェースは最新リポートで、目標株価600.00香港ドルとかなり強気なスタンスを示している。テンセントの株価は23日終値で497.40香港ドル(前日比4.9%高)と上場来高値を更新。時価総額は4兆7519億香港ドル(約66兆円)に膨らみ、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)の4兆7215億香港ドルを上回って香港マーケット首位の座を奪い返した。

 テンセントの株価は3月19日に直近安値の324.00香港ドルを付けた後、業績の好調などを手掛かりにほぼ右肩上がりで上昇。直近安値から23日のザラ場高値(498.60香港ドル)までの上昇率は54%に達している。一方のアリババは3月19日に直近安値167.60香港ドルを付けた後、相対的に上値の重い展開。今月11日に付けた直近高値(220.60香港ドル)までの上昇率は32%だった。

 2019年11月にアリババが香港マーケットに上場した際、テンセントは同社に時価総額トップの座を奪われた経緯がある。

 テンセントは今週27日、オンラインゲームの新作発表会を開催する予定だ。前出のJPモルガンは最新リポートで、人気スマホゲームの相次ぐ投入によりテンセントの利益が20〜21年に大きく伸びると予測。08年以来のリリースラッシュとなる見込みと指摘した上で、同社の目標株価を550.00→600.00香港ドル(↑9%)に上方修正した。投資判断は「オーバーウエート」を維持している。

 テンセントはネット・モバイル関連の付加価値サービス、ネット広告、Eコマースを収益の柱とする。看板商品のIM「QQ」で築いた膨大な顧客基盤とブランド力を背景に、SNS、ミニブログ、オンラインゲームなど次々と新分野を開拓してきた。足元では、スマホ向けメッセージアプリ「微信(ウィーチャット)」の利用者が12億人を突破。同サービスを基盤に、各事業の収益を伸ばしている。


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