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  ニュース     2020/07/08 18:59

香港:治安機関「国家安全維持公署」開設、トップに強硬派 無料記事

 香港統制を強化する「香港国家安全維持法(国安法)」の規定に基づき、中国政府は8日、重大案件を取り締まる治安機関「国家安全維持公署」を開設した。国営メディアの新華社が同日伝えたもので、事務所のオープン式典には公署署長の鄭雁雄氏や、香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官などが出席。署長の鄭氏は、過去に広東省の「民主の村」烏坎村で地元住民による抗議活動を鎮圧した人物で、強硬派として知られている。
 公署の事務所は、香港の繁華街・銅鑼湾(コーズウェイベイ)のホテルを改修する形で設置されている。警察が周辺道路を封鎖する厳戒態勢の中でオープン式典が行われた。
 国家安全維持公署は国安法に基づき新設されたもので、香港側の新組織「国家安全維持委員会」と連携して国安法の執行状況を監督する。国安法によれば、中国政府は公署に人員を派遣して香港政府を監督・指導するほか、情報収集・分析などを行う。公署の活動には香港の管轄権が及ばず、職務執行に際しては香港当局の捜査対象にならないといった免責を受ける。
 公署署長に就任した鄭氏は住民運動への強硬姿勢で知られることから、香港の抗議活動に対しても強硬な姿勢で抑え込んでいくとみられている。なお、8日の事務所オープン式典には鄭氏、林鄭行政長官のほか、前出の国家安全維持委員会に中国から派遣された事務顧問の駱恵寧氏、香港の元行政長官で親中派として知られる董建華氏、梁振英(C・Y・リョン)氏が出席した。


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