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  ニュース     2020/07/14 19:09

住商が中国EMS強化、無錫新工場の立ち上げに向けて契約 無料記事

 江蘇省の無錫高新技術産業開発区で13日、スミトロニクス傘下の電子機器製造受託(EMS)サービス工場の建設に向けた契約が交わされた。第1期事業プロジェクトの投資総額は20億円を見込む。現地で工場を借り、迅速に生産ラインを整備する計画。年内の生産開始を目指している。無錫日報などが伝えた。

 事業母体の蘇拓電子無錫有限公司(Sumitronics Manufacturing Wuxi)には、スミトロニクス上海が86%、賽斯電子無錫有限公司(トロア無錫)が残り14%を出資した。登録資本は4500万人民元(約6億9000万円)に設定している。

 住友商事(8053/東証1部)は5月25日、全額出資のスミトロニクスを通じ、大日光・エンジニアリング(6635/東証ジャスダック)とともに、江蘇省無錫市にEMS事業を担う新工場を建設すると発表した。新工場はスミトロニクス子会社のスミトロニクス上海と大日光・エンジニアリング傘下のトロア無錫が共同で設立する。

 トロア無錫は、車載機器や家電製品などの基板実装・製品組み立てに強みがある企業。新工場はスミトロニクスが初めて中国国内に保有する自社工場であり、スミトロニクス上海の強みである家電製品や産業機器のEMSに加え、車載分野にも注力する。

 スミトロニクスグループが独自開発した工程管理システムCIMSを新工場にも導入することで、工程管理、トレーサビリティを徹底。高品質かつ信頼性が高い製品をグローバルに提供できる体制を構築し、車載EMSへのニーズに対応する方針だ。

 無錫市は中国を代表する電子情報産業の集積地。1万社を超える日系企業が進出している。中国で自動車や家電製品の国内需要が増加するなか、EMSの需要も拡大基調。特に車載分野では、より高品質でコスト競争力の高い電子機器の基板実装が求められているという。


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