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  ニュース     2020/09/01 19:16

ロシア農産品対中輸出額は上半期35%増、コロナ逆風下でも好調 無料記事

 ロシア農産品の対中輸出が好調だ。上半期の輸出額は前年同期比35%増となり、ロシアにとって中国が農産品や食品の輸出先として手堅い地位を築いている。インターネット販売チャネルの好調や鉄道輸送網の整備で、今後も発展が見込めそうだ。人民日報がこのほど伝えた。

 中露間は2019年にロシアから中国への農産品輸出検疫について協議書を締結。ロシアからは小麦、大豆、菜種かす、食肉品など約10種類が中国市場へ輸出されている。ロシアの農業研究所の関係者によれば、「中国は市場が広く、ロシアは農産品の種類が豊富にある。双方に強みを補える部分があり、Win-Winの関係を実現できる」と評価した。

 20年5月には、ロシアが初の低温コンテナを利用し、鉄道輸送で中国に冷凍鶏肉を輸出した。6月にはモスクワと山東省済南市を結ぶ路線の定期化を開始。7月には内モンゴル自治区の「満洲里口岸」(満洲里出入境検問所)と綏芬河市の検問所でシステムを電子化し、通関の所要時間を従来の半日から30分内まで大幅な短縮を実現した。

 中国の駐ロシア大使は、「中露貿易はコロナ禍下でも越境ECなどのプラットフォームが下支えし、比較的粘り強さを見せたことから、貿易額2000億米ドル(約約21兆1440億円)の達成も視野に入っている」と述べた。

 越境ECの分野では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)傘下の天猫(Tモール)でロシア食品の公式ショップが19年11月に開設。約半年でユーザーは概算10万人に達した。ライブコマースを利用し、中国国内での知名度アップを図る。商品は小麦粉や食用油、ソーセージ、菓子などを扱っている。

 ロシアの農業関係当局は、24年までに300億ルーブル(約430億3123万円)を農産品の物流インフラ整備に投じる予定と説明している。



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