中国商業銀行の不良債権比率がやや悪化している。当局の銀行保険監督管理委員会（銀保監会）は12日、今年第1四半期末の不良債権比率について、中国商業銀行全体で1.91％に上昇したと報告した。年初と比べて0.05ポイント悪化したという。

　不良債権の総額は、1986億人民元増の概算2兆6100億人民元（約39兆3300億円）に積み上がった。不良債権引当カバー率（不良債権に対する貸倒引当金のカバー率）は183.2％で推移している。

　形態別の不良債権比率は、農村商業銀行が4.09％、都市商業銀行が2.45％、大型商業銀行が1.39％、株式制銀行が1.64％。農村商業銀行と都市商業銀行の悪化が進んだ。

　中国商業銀行の自己資本比率は0.11ポイント低下の14.53％。うち中核的自己資本（コアTier1）は0.04ポイント低下の10.88％となっている。

　一方、商業銀行の純利益はプラス成長を確保した。第1四半期は前年同期比5.0％増の6001億人民元に上る。


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