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  ニュース     2019/11/25 19:05

中国:シリコンウエハ世界3位の台湾環球晶円、韓国第2工場で量産開始 無料記事

 半導体回路(IC)原材料シリコンウエハ世界3位の台湾環球晶円(グローバル・ウエハズ:6488/TW)が22日、100%出資の現地子会社、MEMC Korea Co.を通じて韓国第2工場を正式稼働させた。12インチウエハの月産能力は最大17万6000枚。韓国ソウルの南方約100km、忠清南道天安市の敷地内に新工場を整備している。複数のメディアが伝えた。
 当初の月産能力は5000〜8000枚に設定する。出荷先の品質認証を得た後、2020年末に15万枚まで引き上げる計画だ。韓国の半導体大手に納入する。
 新工場の投資額は4億3800万米ドル(約477億円)。出荷先顧客からのシリコンウエハ購入前払い金で建設し、20年までの量産を目指していた。MEMC Koreaは8インチウエハも生産している。
 環球晶圓は経営規模の拡大に注力。2016年にサンエジソン・セミコンダクター(SEMI)を買収し、信越半導体、SUMCOに次ぐ世界3位に躍進した。シンガポールのトア・パヨに本社を構えるSEMIは、台湾やマレーシア、韓国、イタリア、日本、米国などに研究開発・ウエハ製造施設を擁する。
 このほか中国の浙江省杭州市でも、大口径シリコンウエハ工場が正式稼働した。フェローテックホールディングス(6890/東証ジャスダック)中国子会社の杭州中欽晶円半導体股フン有限公司が現地でプロジェクトを推進。今年6月30日から試験的に8インチウエハを生産し、この日までに量産を実現した。月産能力は35万台で20年のフル稼働を目指す。さらに大口径の12インチウエハ・パイトットライン(月産能力3万枚)も設置する。9月21日、試験生産に着手したと報告した。
 世界のシリコンウエハ需要は大きい。半導体製造装置材料協会によれば、世界全体のシリコンウエハ出荷面積は2008年の78億8200万平方インチから17年の116億1700万平方インチに47%も拡大した。大型工場が相次ぎ稼働するなか、21年には1137億7800万平方インチに膨張。人工知能(AI)、通信、メモリ、カーエレクトロニクス向けの使用量が激増する見込みという。
 17年のシリコンウエハ世界シェアは、信越半導体が28%、SUMCOが25%、環球晶圓が17%、シルトロニックが15%、SKシルトロンが9%、その他が6%。16年の信越半導体(27%)、SUMCO(24%)、環球晶円(8%)、シルトロニック(15%)、SKシルトロン(10%)、その他(16%)からそれぞれ変動した。


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