中国のトンネルボーリングマシン（TBM、全断面トンネル掘進機）保有台数、出荷台数が世界最多で推移している。国内全体の保有台数は、2015年末の1000台から急ピッチな拡大が持続してきた。足もとでは3000台の大台を超えている。北京盾構工程協会などが共同でまとめた「中国盾構工程科技新進展」で報告された。

　これらのTBMは、都市軌道交通システムを中心に中国各地のトンネル掘削現場で活躍中。TBMを利用したトンネルの施工距離も世界最長で推移している。国産品の中国市場シェアは90％を上回った。自国だけでなく、多くの国家に向けた海外輸出にも乗り出している。

　　中国中鉄(390/HK)傘下の中鉄工程装備集団有限公司（中鉄装備）は08年4月、中国初のTBM「中国中鉄1号」を生産した。足もとで累計908台を納品している。各種TBMの受注は累計994台。19年末までに1000台を超える見込みだ。

　独自開発のシールドマシンによって、中鉄装備は国内のほか、欧州など世界各地でシェアを拡大。同社の各種製品の輸出先はこれまでにイタリア、アラブ首長国連邦（UAE）、レバノン、シンガポールなど19カ国・地域に及んだ。


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